過去のニュースから読み解く非常用発電機の負荷試験の重要性

2023/11/14

非常用発電機(非常用電源)は緊急時にこそ威力を発揮するものです。計画的に負荷運転の点検をしていない場合、いざという時に稼働せず危険な状況に陥る可能性があります。
過去にあった非常用発電機に関するニュースを取り上げて、今一度その重要性を確認してみたいと思います。

2018年6月18日、大阪府北部を震源として発生した震度6弱の揺れを観測する地震(大阪北部地震)がありました。強い揺れを観測した大阪の6つの市に確認したところ、地震の前の4月末時点でおよそ6割にあたる少なくとも138の病院施設で負荷運転の点検が行われていなかったことがわかりました。

点検が行われていなかった病院の中には災害医療の中核を担う「災害拠点病院」も3か所含まれていました。災害医療に詳しい医師で「人と防災未来センター」の甲斐達朗上級研究員は「多くの患者がいる病院では電源が落ちる事態は致命的で重症患者は命を落とす可能性がある。点検を行うことは、停電した時に病院としてどう対応しるかという訓練にもなる。点検には金銭的なコストなど病院の負担も大きいが実施を急ぐべきだ」と指摘しています。

上記は過去のNHKニュースからまとめた内容になります。
https://www3.nhk.or.jp/news/

 

また、ダイヤモンドオンラインにも2017年に「非常用発電機が動かない!ずさん点検恐怖の実態」という記事がありました。

記事の一部を抜粋します。

社団法人日本内燃力発電設備協会の調べによれば、2011年に発生した東日本大震災の際、津波で流されたものなどを除き、整備不良によって作動しなかった発電機が全体の41%、始動したものの途中で異常停止したものが27%もあり、被害を拡大させる原因の一つとなった。
ところがである。非常用設備業界の関係者は、「その程度で済んでよかった」と明かす。
「全国に設置されている非常用発電機の多くが点検されておらず、万が一の際に作動しない可能性が高い。南海トラフ地震のような巨大地震が発生すれば、本当にまずい事態になるかもしれない」と、この関係者は指摘するのだ。

https://diamond.jp/articles/-/120929
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記事内では、上記の話以上に危険な状況にある可能性も指摘しています。

日本は地震が多発する国です。近年はゲリラ豪雨や土砂災害など、全国各地で災害に見舞われるニュースもよく目にします。どの地域であっても停電が起こる可能性は十分にあり、非常用発電機稼働は災害時に多くの命を助ける要だと思います。

負荷試験の点検はコストもかかり、忙しい日々の業務に追われる中では面倒なものに感じるかもしれません。
しかし過去の地震による停電や二次災害など、同様な状況を起こさないように取り組む姿勢が必要です。

当社ダーウィンは全国で非常用発電機、非常用電源の負荷試験やメンテナンスを実施しています。
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